Dr. Dre ドクター・ドレー

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Dr. Dre - Put Up or Shut Up

Magazine Introduction

ヒップホップ・シーンで最大の成功と名誉を手に入れた男、ドクター・ドレー。ヘッドフォン・ブランドであり、音楽ストリーミング・サービスであるBeatsを30億ドルという破格の金額でアップルに売り渡したこの偉大なプロデューサー/ビジネスマンのキャリアを、アメリカ屈指のヒップホップ・ジャーナリスト、デヴィッド・マーが徹底解析する。ドクター・ドレー、前人未到の偉業の裏にある真実。

Artist Profile

ヒップホップ界の大御所プロデューサー、元NWAの一員でもあるドクター・ドレー(Dr. Dre)

1965年2月18日アメリカ・カリフォルニア州コンプトン生まれ。両親は二人共シンガーだった為、子供の頃から音楽とは身近な関係であった。両親の離婚後、ドレーは母親と住むことになり、母親の都合により引越しを繰り返し、最終的にコンプトンエリアにある低所得者プロジェクトで生活をする。

高校時代のドレーは、学生生活よりも音楽制作に興味を抱き始めた。クリスマスギフトにもらった音楽ミキサーをきっかけに、彼の家はスタジオと化し、何時間も没頭し作り続けた彼のサウンドや様々な楽曲は、のちの彼の人生を変えることとなる。

ドレーはロサンゼルスのクラブに出かけ始め、ナイトクラブで活動していたThe World Class Wreckin’ Cru(ザ・ワールド・クラス・レッキンクルー)に加入。その後、1985年に、イージーE(Eazy-E)、アイスキューブ(Ice Cube)、イェラ(Yella)、MCレン(MC Ren)、アラビアン・プリンス(Arabian Prince)らとタッグを組み、 N.W.A. (Niggaz With Attitude)を結成。彼らの楽曲は、過激でR指定なストリート生活でのリアルなリリックスがほとんどであり、2枚目の『Straight Outta Compton』(ストレート・オータ・コンプトン)は2万枚のヒット作となり、ギャングスタラップという新しいジャンルとして定着した。同アルバム挿入曲の「F*** tha Police」(ファック・ザ・ポリス)は、秩序を乱すなどの理由からFBIから警告状が送られきたが、彼らは構わず歌い続け、ストリートの若者から絶大なる支持を得ることとなった。

ファンクのサンプリングやメロディー要素を組み込んだG-funk

1992年スヌープドッグとのヒット曲「Nuthin but a ‘G’ Thang」(ナッシング・バット・ジー・タング)を含む彼のデビューアルバム『The Chronic』(ザ・クロニック)は、Deth Rowからリリースされヒップホップ・チャートのトップの座を勝ち取った。ドレーはファンクバンドのParliament and Funkadelicなどの影響で、ファンクのサンプリングやメロディー要素を組み込んだG-funk(ギャングスタ・ファンク)を提供していく。99年にリリースされたセカンド・アルバム『2001』はミリオンヒットとなり、ヒップホップだけではなくポップチャートにもチャートイン。その後、数年間ドレーは3枚目のアルバムリリースをちらつかせたが、結局リリースされずに至った。

その裏側でプロデューサーとして活躍していたドレーは、数々のヒップホップアーティスト達に楽曲を提供し、彼らのキャリアをサポートした。1991年にシュグ・ナイトと共にヒップホップのエンパイアレコード会社DethRowを創立し、スヌープドッグの『Doggystyle』(ドギースタイル)や2パックの 『All Eyez on Me』(オール・アイズ・オン・ミー)のプロデュースを手掛けた。しかし、ヒップホップ・イーストコースト抗争が激しくなり、ドレーはDeth Rowを離れ、その後、2パックとビギーが射殺されることとなった。

レーベルAftermath Entertainment、ヘッドフォンブランドBeats Electronicsの大成功

ドレーはInterscope Recordsとのコネクションの元、独自のレーベルAftermath Entertainment(アフターマスエンターテイメント)を設立し、数々のアーティストと契約を交わす。中でもエミネムの『The Slim Shady LP』、『The Marshall Mathers LP』、50セント『Get Rich or Die Tryin’』などのプロデュースに携わり、彼の大きな功績となって今でも語り継がれている。

2008年にはドレーはJimmy Iovine(ジミー・アイオヴィン)と共にヘッドホンブランドBeatsを立ち上げ(Beats Electronics)全世界で爆発的な人気を博し、ミリオンヒット商品となった。Beatsは多くのヒップホップ、ポップアーティストたちに支持され、さらに、2014年にはオンライン音楽ストリーミングBeats Musicと共に、Appleに30億ドル(約3000億円)で売却し、ガジェットとテクノロジー・ビジネスでの分野でも成功する。その翌年には、N.W.A.のドキュメンタリー伝記映画『Straight Outta Compton』の撮影の中でのインスピレーションから完成した『Compton: A Soundtrack』が、iTunesとApple Musicにて配信される。


Yayoi

Wax Poetics Japan ライター

ライター・翻訳。幼い時から伝統阿波踊りや、トランペットを習うなど音楽に触れて育つ。15歳の頃からブラックミュージックに心を奪われ、ストリートカルチャーやアメリカの音楽文化を学び今に至る。ブルックリン在住。

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