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Kay Suzuki

ロンドンを拠点に活動する日本人音楽家。2007年にBBC受賞パーティ/レーベル CO-OP からデビュー・リリース。その後もオリジナル、リミックス、リエディット等、勢力的に作品を発表し続け、2010年にリリースされたファースト・アルバム CONSCIOUSNESS では西アフリカの伝統音楽家から現在のロンドン・クラブシーンを賑わすシンガー/ミュージシャン達をフィーチャーし、ヨーロッパやアメリカ以外にも南アフリカでファーストEPが大ヒット。世界中の著名DJやプロデューサー達からも熱い支持を受ける。DJとしても地元ロンドンのラジオやクラブ以外に数々のヨーロッパ諸国やアジアにも招かれ、日本ツアーも年々その規模を拡大中。2012年も他アーティストの作品を含め、自身が運営するレーベル round in motion と bipolar からリリースを多数予定。幼少期から恵まれた音楽環境で育ち、ソウル、ジャズ、ファンク、アフロ・ビート等の生音楽から、デトロイトテクノ、ハウス、ロンドンのベースミュージックまで、その時代や都市のメッセージ・精神性が反映された文化的なダンスミュージック全般に多大な影響を受け、独自の哲学から基づく『時間芸術』を追求中。過去にケイスズキの作品をプレイリストに挙げた著名DJは Theo Parrish, Gilles Peterson, Osunlade, Alton Miller, Karizma, IG Culture, Bugz In The Attic, Benji B, Kyoto Jazz Massive, Jazztronik, 松浦俊夫、須永辰雄など多数。

TITLE: Cedric Wooと宇宙船

January 28, 2012

さていよいよ2012年。
今年のロンドンは暖冬ですがみなさんはいかがでしょうか?
 
例年通りこちらのNYEパーティは大盛り上がり。ボクは2カ所で合計5時間以上DJした後、朝の5時過ぎにここ数年で一番のお気に入りのパーティ Beauty and the Beat のNYEパーティへ。
 
主にフランス人クルーがメインの彼等はDavid Mancuso氏のLoftパーティ直系、由緒正しきオーディオマニアの仲間達。彼等のパーティは常にKlipschヴィンテージ・スピーカー、完全特注ロータリーミキサーE&S DJR400、真空管アンプ、ストレートアームに改造したTechnics SL-1210を持ち込んでいて、更にこの日はボクの最近のコラボレーターで今年のround in motionでのリリースも予定しているLeonidasが所有するTannoyの巨大スタジオモニタースピーカーまで導入して更にグレードアップ。廃墟化したレトロな社交クラブを改造した特殊な会場には馴染みの音モダチ達で溢れかえっていてこの天国のようなサウンドシステムと彼等の音楽で完全に時間を超越して遊んでいました。。。
 

このパーティを先導しているのがRotaionのDJでもあるCedric Woo
2005年のRed Bull Music Academyの卒業生でもある彼の音に対する
追求心とその場をコントロールする選曲の美学はまさにシャーマン・レベル。

CedricWoo

Deep dance music with psychedelic soul“と銘打つ彼のパーティ、その名の通りこのアナログの暖かくて太いオーディオ機器から流れて来るのは深くて生々しいサイケでソウルフルなリズム達。「アーティストとエンジニアが苦労して録音/加工した素材(レコード)の音に可能な限り近い状態で再生する」事を目指した彼等のスピーカーの中心に立っていると色んな楽器の音が3Dで体験出来るんです。ギタリストがこの辺に立っていて、コンガがあの辺に並んでて、フェンダーローズはその周りを囲んでいて・・・という感じでそのレコードが持つ奥行き、高さ、幅、全てがクッキリと聞こえてくるんです。

そして何よりも彼のその選曲。ディープ・ハウス、ディスコ、ジャズ、テクノ、ソウル、ブラジル、ラテン、レゲエ、ダブ、ダブステップ、アフリカン、そこに共通するのはその深く味わいのあるサウンドクオリティとしたたるような生々しいグルーヴ。ゆっくりと展開していく彼のストーリーをフロアで体感しているとまるで時間と空間を完全に失った宇宙船で異次元の世界へ導かれているようなんです。

 

音楽プロデューサーが自分の表現ツールとして行うDJスタイルとは違うDJの選曲美学。それはその場のVibrationを読み取ってその振動を増幅し、自ら発振するグルーヴでその宇宙をどんどん広げて行く事。時に激しく、時に穏やかに。時に深く、時に軽やかに。どんな旅になるかはその時その場に集まる人の集合意識次第。それでもDJはその宇宙船の舵を取ってフロアに居る全員の行き先をリードして行く。

だからこそこういうタイプのDJはその宇宙船に乗った張本人でなければその価値はなかなか分からないもの。(この文章を含めて)決してハイプや認知度だけでは伝わらない体験そのものが一番重要なんです。
トライアスロン・アスリート(!)でもあるCedricは今年の春に東南アジア各国のレースに参加して日本にもDJとして初来日する予定。またお知らせするので機会があれば是非彼のパイロットぶりを体感してみて下さい。

 

さて今週末はどんな船に乗ってどんな船長にその身を任せるのでしょうか。
みなさん、それぞれ良い旅を。Von Voyage!

 

Bless
Kay


TITLE: Afrobuddhaと意識のシフトチェンジについて

December 07, 2011

ボクと兄弟分Koichi SakaiによるプロジェクトAfrobuddha(アフロブッダ)。キーボーディスト/プロデューサー/レーベルオーナー /DJと多彩な才能を持つイタリア人、Claudio Passavantiが主宰するレーベルSunlight Squareのポッドキャストにゲスト出演しました。ボク等のインスピレーション、クリエイション、バイノーラル・ビーツについて。深い話を一杯しています。



Sunlightsquare Podcast: Afrobuddah special by Sunlightsquare

このClaudio、本当に多才な上に情熱家。もう何年も知り合いでしたがここ1、2年の彼の活動は本当に圧巻。このポッドキャスト収録後も二人でノリノリのまま彼のスタジオでガッツリとレコーディング・ジャム。また良い曲が出来て来ました。



 

このポッドキャストでも宣伝していますが、前回の ブログでも登場したGilles Peterson氏。彼とAfrobuddhaのクリスマスパーティが来週末にロンドンで開催されます。今年の震災後すぐにボク達が企画したチャリティイベントにも参加してくれて日本 への愛を届けてくれた彼がまた同じ箱、The New Empowering Churchに帰って来てスペシャルなセットを披露してくれます。おまけにこの日はFUNKTION ONEの巨大サウンドシステムと特設ブース、VJ/ヴィジュアルも導入。家も歩いて5分の距離に住んでる彼や奥さんにはいつもお世話になっていますが、今回もま た想い出に残る夜になりそうです。


震災から1週間後に開催したチャリティイベントPray For Japanの結果報告とジャイルスからの感動的な日本へのメッセージはこちら。



たまたまロンドンに居る方は是非こちらからチケットを。

 

激 動の2011年も残すところ後1ヶ月。
今年は地球上のあらゆる人があらゆるチャレンジを体験したはず。地震、洪水、原発、革命、経済危機、無差別殺 人。今までボク達の生活環境を取り巻く様々なシステムに疑問が投げかけられ古い体質がどんどん崩壊し始めている中、ボクが感じるのは多くの人 が今まで以上に大きな視点でこの宇宙を見つめ始めている事。きっと今までの進化の過程に出た色んな膿を全て目の前に出し切る事でボク達が今、本当に求めているモノは何かを見極める時が来ているんだと思います。実はここ数ヶ月、ボク自身を含めて周りでも凄いポジティブなヴァイブレーションが溢れていて、間違いなく皆が大きなシフトチェンジを感じているんです。

今、ボク達の思考は猛スピードで現実化しています。
もう思い悩んでる暇はありません。どんどん進んで行きましょう。

今、この時、この場所に全てを集中。

In the zone.

Bless
K

 

 


TITLE: Sunday Afternoon in London

November 24, 2011

Gilles PetersonとPatrick Forgeがアシッドジャズ全盛時代を築いた80年代後半の伝説的なパーティTalking Loud Saying Something at Dingwalls。先週の日曜日はそのリユニオンパーティへ。



2006年のコンピレーション発売をきっかけに現在は年に一度だけAnother Sunday Afternoon at Dingwallとして復活。1ヶ月前にチケットが完売したこのパーティに集まる当時のジャズダンサー達や今もクラブでよく会う顔はボク自身ロンドンに来て以来凄くお世話になった人達ばかり。基本的にライブが中心のこのDingwallsはとにかく音が最高。特にGilles達がかける乾いた音の生々しいジャズはステージでミュージシャンが演奏しているかのようで、フロアの中心に居ても後部のバーに居ても会場全体のバランスが凄く良いんです。約500人位のキャパで広々としたフロアではロンドンジャズシーンを文字通り80年代から築き上げた筋肉隆々なダンサー達が常に汗だくでムンムン踊っている状態で(ちなみに彼等のほとんどが40〜50代。でもムキムキw)、会場端にはStraight No Chaser誌やロンドンジャズシーンのデザインで有名なSwifty氏もステキなアートワークを展示販売。



昨年のVanessa Freemanと彼女のバンドに引き続き今年はBrownswoodからリリースしたばかりのZara McFerlaneがまた素晴らしいパフォーマンスを披露。更に今年のグラミー賞にもノミネートされたGregory Porterが突然ブースに登場。この曲を熱唱してくれました。



誰かが撮影したその時の様子がこちら。



極太ビバップで始まったパーティは後半にはブギの連続で踊り狂うオトナ達。
日曜の昼間、12時半から始まったパーティは7時半に終了予定が8時半にようやく終了。
ボクも昼間からラムをこんなに大量に消費したのは久しぶりでしたが、
日曜に集まるパーティはなんでこうも特別なんだろう?

思えばロンドンのオンガクシーンを代表するパーティはどれも日曜日。
このDingwallsのイベントは80年代後半〜90年代のアシッドジャズムーヴメントを象徴し、90年代中盤にはMetalheadz Sunday Sessionがドラムンベースの震源地となり、2000年以降、言わずもがなボクの人生に多大なる影響を及ぼしたCO-OPはブロークンビーツの聖地として崇拝され、その次には同じ箱plasticpeopleで開催されたFWDがダブステップのムーヴメントを先導。どのパーティも日曜日開催なんです。

遊びに来た事がある人は分かると思いますが週末のロンドンの夜はまさにカオス。
特に大型クラブには大量の観光客と週末を普段とは違うファンタジーな世界に持って行きたい泥酔者達の巣窟。カラオケもゲームセンターも居酒屋も日本のようには無いこの街で誰もが楽しむのは週末のクラブな訳で、それはそれで健康的でいいんですが、時代の先を行くようなニッチで革新的なオンガクを純粋に求めようとするとそういった週末のカオスからは避けた方がピュアなエナジーが集まって覚醒しやすいのかな、と。

 

という訳で、実はボクも今週の日曜から久しぶりにレジデントパーティを始めます。
今やロンドンのアーティスト/音楽家の中心地になりつつある東ロンドンはDalston。ここにあるThe AlibiはVoid Acousticsというハイエンドなホーンスピーカーを採用。地下階に低い天井、程よいアングラ感が漂うインディペンデント経営なこの箱で毎週日曜日の夕方4時から夜の2時まで。Urei1620を持ち込んでアナログ限定DJに加えてディガー御用達のレコード屋さんを交えてレコードフェアまで開催。DJ陣には東ロンドンで今一番活躍するDJ、プロデューサー、ラジオ局、レコード店、レーベル運営者達をローテーションで完備。今から楽しみです。たまたまロンドンに居る方はこちらのfacebook eventページRIMの情報ページへ。



 

 

そうそう、それとボクのレーベル round in motionから新しいリリースです。
今週の月曜からデジタルのみで配信がスタートしたのが、ボクのアルバムからの曲をアムステルダム在住でRed Bull Music Academy2008 の卒業生でもあるLeyoがRemixした2曲。共にディープなハウスに仕上がった2曲は早速アフロ・ハウスの祖、オスンラデやベテランDJ、ローラン・ガルニエから素晴らしいフィードバックも。音サンプルや詳しい情報はコチラ

ちょいと片手間に A Space Odyssey 2001、2010、Enter The Voidをマッシュアップしてヴィデオも作ってみました。



RIM online shopiTunesAmazonJuno、 Traxsource、
その他メジャーなオンラインショップで好評発売中。

楽しんで頂けます様に。

Bless
K

 


TITLE: アナログマシンと音場空間

November 13, 2011

こんにちWaxpoetics Japan。

光栄な事にこちらでブログを始める事になりました。
ボクの日々の活動のアップデートから宇宙観まで色々とカバー出来れば、と思います。
楽しんで頂けます様に。

さて今週は次のre-edit作品のミキシングをしにトモダチのスタジオがある南ロンドンへ。
ボクの大切なMusical Familyの一員でもあるAhmad Dayesは最近人気絶好調の南ロンドン出身のバンド、United Vibrationsのトロンボーン奏者兼エンジニア。ボクが訪ねた時には彼はハンダゴテ片手にこれから使うアナログミキサーの最終調整中。ヴィンテージの16chアナログ・ミキサーを数年前に安値で手に入れた彼はウェブサイトから当時の設計図を入手して時間をかけながら各パーツを新調(と言ってもパーツ自体も1940年代に軍用で使っていたヴィンテージw)、更にカスタマイズを施しながら徐々にアップグレードさせてるんです。ボクも過去に秋葉原の電気街でパーツを買ってサイレン・マシンを作ったり、壊れたヘッドホンを片耳ヘッドホンに改造したりと結構こういうのが好きなのでしばしオタク談義。

ミキサーが完成した処でボクが持って来たオーディオファイルをコンピューターに取り込み、リミッター Universal Audio 2-1176とオープンリールのテープマシンを通して作業開始。アナログ・ミキサーとテープで暖かみを創りつつ、高級リミッターで音に絶対的な存在感を与え、テープとミキサーのEQでアナログならではの歪みを活かしてキャラクター造り。



こういったミキシングは演奏や作曲ともまた違う一つのアートフォーム。一瞬ごとにカタチを微妙に変えて行く4次元の彫刻をどうやって彫り出して行くかで自分なりの音を構築していくんです。使うツールで産まれる音の質感、周波数による音の高さ、方位による音の幅、空間処理による音の奥行き、更にアレンジとグルーヴによる音の動き、この全ての要素が絶妙に絡み合って初めてその音場空間に命が吹き込まれ、和音やメロディ、更に歌詞のメッセージを展開する世界観が産まれる。それぞれのアーティストがそれぞれ想い描く音場空間をこうやって実際の振動を使って表現する事で様々な無限宇宙がこの世界に広がっている訳ですね。

ボクの場合は、常に色んな音が色んな大きさの弧を空間に描いていて、それぞれのサイクルが有機的に絡み合っている音場空間をキャプチャーする事で「動きのある世界」=「時間のある世界」を表現しようとしているんです。 弧が絡み合いながらサイクルしていく空間 = round in motion と。


という訳で食事休憩や談笑を交えながら無事ミキシング・セッションは終了。
次の b i p o l a r promo cutz リリースは曲も音質も過去シリーズ中一番の自信作。ダンスフロアで活躍する事間違い無しのキラー盤になってきたのでしたのでお楽しみに。1月には発売予定です。

それでは。
Have a good weekend.

 

Bless
Kay Suzuki

www.roundinmotion.net
www.facebook.com/kaysuzuki
www.twitter.com/KaySuzukiMusic


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