今日の1曲 Mzo

Posted by     Mountain Mocha Killimanjaro | August 28,2014

“Hang’em High”

「ハンゲム・ハイ(奴らを高く吊るせ)」は、クリント・イーストウッド主演、1968年の西部劇映画。この映画のテーマ曲にはさまざまなオルガン・カヴァーがあり、色んなジャンルの象徴的なオルガンマスターが弾いているので、アレンジの個性や演奏の個性が比べられて面白い曲です。

Booker T & The MGs(1968)

ソウルオルガン界からはスタックスのブッカーT&MGズ。ギターリフが映画に充実で西部感たっぷり。構成としてはEm-Em-Fm-Fm-G♭m-Gmと、ルートが半音ずつ上がっていくにつれて緊迫感が増すアレンジ。この半音上がりのストーリー展開は、モカキリのニューアルバム収録「螺旋階段」のアレンジのアイデアになりました。グッとくるのが、序盤のテーマ2回繰り返しから一転、G♭mになってからの音色変更、テーマの繰り返しなしで攻めるオルガンさばき。んードラマチック!

Jackie Mittoo(1969)

ジャマイカオルガン界からは、スカタライツ、スタジオワンのキーボードキングことジャッキー・ミットゥー。こちらは男らしくFmのワンコード。Booker Tの雰囲気のあるイントロもさることながら、このワイルドなイントロもかっこいい。テーマの後半を倍尺とるアレンジが憎いのと、途中のオルガンソロでギャウギャウやるところはファンカー顔負けのファンキイさ。映画を観るというよりも映画の中に入って主人公になる、そんな気分にさせてくれるカヴァー。この人のオルガンは本当いなたくて最高!

Jimmy Smith(1974)

ジャズオルガン界からは、ハモンドの神・ジミー・スミス。構成はFm-Fm-G♭m-G♭m-Gm-アドリブとなっており、ブッカーのVerをベースにしているのかも(?)。ピアノのバッキングで西部感を感じさせながら、テーマメロディの歌い方はまさにジミースミスといったところで、聴いていてニヤけてしまう。そしてこのカヴァーの聴きどころは何と言っても最後、4コード怒涛のファンキイ・アドリブ。もはやハンゲム・ハイとかどうでもイイ!的な。このパートがあまりにかっこいいので、モカキリの「用心棒にピストル」のアレンジに採用しました。

The Meters(1976)

ニューオーリンズ・ファンク界からはThe Metersのカヴァー。コードはGm一発。”SHAFT”のようなイントロで、おやっ!?と期待をさせておいて、唐突にメロディに入り、勢いでイキきった後、最後は西部を超えて、海を渡ってエスニックな雰囲気に…という謎のアレンジ(笑)。なんだかんだ言ってアート・ネヴィルの弾き方、個性的すぎて俺は好きだヨ!

ちなみにブッカー本人が弾き方を解説しているこんな動画があります。弾き方よりもドローバーのセッティングに目が行きますね。黒白反転しているプリセットキーを合わせて確認すると分かりますが、前半は下4本+Perc、後半はフル、下鍵盤は8フィート1本になっています。(※ハモンドB3の仕組みを知っていると理解が早いですが、左右に2セットずつある上下各鍵盤のドローバーのうち、プリセットキーBがドローバーの右側のセット、プリセットキーA#がドローバーの左側のセットになります。Percは上鍵盤のプリセットBにしか機能しません)

Mzo

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