クラフトワーク、サンプリングをめぐる約20年に及ぶ法廷バトルに敗訴

June 01,2016 | Category :  News | Tag :  Kraftwerk,

kraftwerk

クラフトワークの楽曲から約2秒の音源を無断でサンプリングしたとして、クラフトワークが起こした訴訟の判決が5月30日にあり、ドイツの連邦憲法裁判所は著作権侵害に当たらないという判決を下した。

問題となったのはSabrina Setlurというアーティストの「Nur Mir」(1997)という曲であり、クラフトワークの「Metall auf Metall」(1977)のリズムパートを無断で使用したとして、同曲のプロデューサーのMoses PelhamとMartin Haasをクラフトワークのラルフ・ヒュッターが1997年に訴えていた。

2000年に裁判が開始し、2004年にハンブルグの下級裁判所で著作権侵害の判決が下され、クラフトワークの勝訴となったが、その2年後には上級裁判所で著作権侵害に当たらないとしてクラフトワークが敗訴。2012年には、ドイツの連邦裁判所が著作権侵害であるという判決を下し、クラフトワーク側に再び軍配が上がったが、Moses PelhamとMartin Haasの弁護士は、この判決が憲法の「表現の自由」を侵害しているとして、連邦憲法裁判所に上告。そして連邦憲法裁判所にて再びクラフトワークの敗訴となった。

判決の理由として、裁判所は「当該曲のサンプリングは、芸術的表現の自由を上回る影響をクラフトワークに与えなかった」と説明。また、「サンプリングはヒップホップにおける重要な要素である」こと、そして「当該曲のサンプリングを許可しないことはひとつの音楽ジャンル全体の創作を制限することに値する」と説明。さらに「サンプリングによって生まれた新しい曲が、直接的に原曲と競合せず、著作権保有者に明確な不利益をもたらさない限り、サンプリングは許可される」としている。

追記

「Nur Mir」としてYouTubeにアップされている曲は違うのではないかとの指摘がありました。正しいのはこちらの曲のよう。Whosampledでもこちらが紹介されている。


Sabrina Setlur – Nur Mir

via BBC, Rolling Stone, FACT

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