a4066099419_10

Big Luxury

Artist : Potatohead People  | Label : Bastard Jazz  | Release Date : 2015/3/20

Purchase

iTunes
Tower
HMV
disk union

モントリオールのニック・ウィズダムとバンクーバーのアストロジカルから成るビートメイカー・デュオ、ポテトヘッド・ピープル。ふたりとも数年前からバンクーバーのネットレーベルJellyfish Recordingsにて、ソロ名義やデュオとしてコズミックでジャジーなビート作品をデジタル・リリースしていたが、2013年にはロード・エコーなどをリリースするブルックリンのBastard Jazzにピックアップされ、モカ・オンリー、フランク・ニットらを迎えた『Kosmichemusik EP』を発表。その後7インチ・シングルを数枚経て、ついにフルアルバム『Big Luxury』が届いた。

浮遊感のあるウワネタの下で、絶妙にもたついたリズムを刻むメロウなヒップホップ・ビートを作る人の大多数がそうであるように、彼らもJディラを師と仰ぐが、フランク・ニットやイラJといったディラ・ファミリーと実際に制作しているという点では、ただのディラ・フォロワーとは一線を画していると言える。特にイラJとの相性は抜群であり、同作で彼は「Seeds」と、モカ・オンリーとの「Explosives」の2曲に登場している。両曲とも、極上にチルなループにシャープなスネア/クラップが響く、スラム・ヴィレッジの『Fantastic Volume 2』の血筋を引くトラックだ。

しかしそういったサウンドにとどまることはなく、モカ・オンリーが参加したもうひとつの曲「Luxury」は、しなやかなギターとエレピのメロディーが爽やかに溶け合うジャジー・ヒップホップであり、ニュージーランドの歌姫ソーサレスをフィーチャーした「Messenger」はゆったりと踊れるネオソウル。アマリアがエリカ・バドゥを少し彷彿させる歌声で聴かせるアップテンポな「Luv Ya」は、オンラのファンク寄りの楽曲と相性の良さそうなエレクトリック・ブギー。また、「Palm Reader」や「Broke The Pen」など、甘美ながらエレクトロニックなメロディーとブームバップなドラムスが合わさったインストも収録されており、特に「Blue Charms」には、Soulection辺りがリードしているソウルフルなスロー・ビートミュージックと、ブロークンビーツ・ジャズの融合的な何かを感じる。

強いて言うなら、彼ら独自のサウンドと言える要素はまだ薄いのかもしれないが、そんなことを指摘するのも馬鹿げてくるほどクオリティが高く、心地良く、飽きさせないアルバムだ。

Reviewed by

Share this Article

Like
Tweet
Share
コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>