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Brothers & Sisters

Artist : SOIL&"PIMP"SESSIONS  | Label : Victor Entertainment  | Release Date : 2014/9/3

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やはり説得力のある音という意味では、段違いだろう。のっけから圧倒的な音の塊が鼓膜に直撃し、めまいがするような感覚になり、胸が高鳴るが、それも彼らがずっと続けてきたことであり、ケオティックとも言える音の濁流のなかで覚えるのは、激しい高揚感とほのかな安心感だ。たくさんの企画を遂行した、結成10周年のアニバーサリーを経て、インプロ精神に根ざしたアグレッシヴなインストゥルメンタルに再度焦点を合わせて、完成させた新たなオリジナル・アルバム(9枚目)。熟練バンドとは思えない鮮度を、熟練バンドらしい手練でクリエイトし、リスナーの多幸のひと時を演出する。一瞬一瞬、相変わらず音が爆発していて実に頼もしいが、その円熟味とフレッシュネスを同時にアウトプットする頼もしさが、説得力を生むのだろう。
 
丈青のピアノ打音から始まり、ドラムス(みどりん)とベース(秋田ゴールドマン)がリズムの根幹を作り、元晴とタブゾンビの管楽器が原色の彩りを加える。フィジカルな魅力を湛えたテーマもことさらクールだ。そんな1曲目「Love Immediately」を経て、JBズを意識したというダンサブルな「Apple Gravitate Toward Core of Star」(社長のアジテーションも強力だ)、タワーレコード限定シングルで、ギター音が爆裂的に躍動する「表nothin’ 裏girl」、と、息をもつかせぬ展開を見せる。続く「Black Tie」は多少メロディアスで、エモーショナルな楽曲だが、おそらく自分たちのルーツを音に託した「Roots of Soil」は、不穏なピアノの旋律の上でサックスとトランペットの音が乱舞する楽曲で、その緊張感にリスナーは息をのみ、じっくりと聴き入ることになるに違いない。『Brothers & Sisters』と銘打たれた圧倒的なサウンドスケープを前に、休む暇などないのだ。時を経て、年を重ねて、本来は丸くなるべきところだが、鋭く磨かれ続ける彼らの音楽とスタイルは群を抜いてクールで、頼もしい。やはり、説得力は段違いだ。
 
アルバム後半のハイライトは、本作のオーラス曲の「Spartacus Love Theme」。アメリカの作曲家アレックス・ノースがスタンリー・キューブリック監督による歴史スペクタクル映画『スパルタカス』のために書いた名曲の、彼ら流儀のカバーだ。「Spartacus Love Theme」は、ユセフ・ラティーフ、アーマッド・ジャマル、テリー・キャリアーといったそうそうたる面々がカバーしているが、特に日本ではINO hidefumi、Nujabesの楽曲で知られる。

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