Cadillactica_STANDARD

Cadillactica

Artist : Big K.R.I.T.  | Label : Def Jam/Cinematic Music Group  | Release Date : 2014/11/10

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日本では燻銀なイメージが強いミシシッピー出身のビッグ・K.R.I.T.だが、ビッグ・ショーン“Control”(2013年)のあの悪名高いケンドリック・ラマーのヴァースの11名のラッパーのネームドロップにその名が含まれていることからもわかる通り(K.R.I.T.のほか、J.コール、ワレイ、プシャー・T、ミーク・ミル、エイサップ・ロッキー、ドレイク、タイラー・ザ・クリエイター、マック・ミラーが登場)、トラディショナルな南部ヒップホップ・マナーに則ったブルース/ソウル色の強いスタイルは現行USシーンにおいて確固たる存在感を放っている。実際、メジャー第2弾となる本作『Cadillactica』は2012年の『Live from the Underground』に続いてビルボード誌R&B/ヒップホップ・チャートで初登場1位を記録。出世作『K.R.I.T. Wuz Here』(2010年)に端を発する数々の傑作ミックステープで築き上げた堅実な人気ぶりを誇示してみせた。
 
惑星に墜落したキャデラックのイラストがあしらわれた前作『Live from the Underground』のジャケットは「アンダーグラウンドのカッティング・エッジな音楽をメインストリームに持ち込もうとしてクラッシュした」ことのメタファーだったそうだが、今回の『Cadillactica』はそのキャデラックがどこからやってきたのかを明らかにするトータル性の高い内容で、タイトルはソウルとファンクが誕生した惑星「キャデラクティカ」を意味しているとのこと。すでにピンときた方もいると思うが、このコンセプトがアウトキャスト『ATLiens』(1996年)や8ボール&MJG『Space Age 4 Eva』(2000年)といった宇宙をテーマにしたサザン・ラップのクラシックにインスパイアされているのは明らかで、このあたりのセンスがまたK.R.I.T.の「信頼感」に結びついているのだろう。ビースティ・ボーイズ“Paul Revere”のオマージュからジム・ジョンシン制作のアンビエント・ラップ調、さらにはラファエル・サディークやテラス・マーティンとのコラボまで、初の本格的な外部プロデューサーの起用によりヴァラエティ感は確実に増幅したが、曲の根底に息吹くドライなブルース・フィーリングは不変のままだ。

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