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Forever

Artist : Mystery Skulls  | Label : Warner Bros.  | Release Date : 2014/10/27

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ダフト・パンク人気に便乗したのか? デイヴィッド・ゲッタを追っているのか? そもそも何者なのか? ミステリー・スカルズは、オーティス・レディングやモータウンの音楽を好む人物にして、最近ではアダム・ランバートのセッションにアヴィーチーらと同席したという、シンガー/DJ/マルチ・プレイヤーのルイス・デュブックによるダンス・ミュージック・プロジェクト。ベネズエラ出身でカナダはトロント育ちのルイスは、シークレット・ハンドシェイクというプロジェクトで2000年代前半から作品を出し、その後、オブ・レジェンズというスラッシュ/デス・メタル系のプロジェクトも始動。これらを基盤として2010年に米テキサス州ダラスで立ち上げたのがミステリー・スカルズで、どこか不気味な名前が伝えるように、ホラー趣味があるらしい。2011年末に5曲入りのEPを出した後、2012年にLAに活動拠点を移し、ワーナー・ブラザーズと契約して発表したのが、この初フル・アルバムとなる。
 
既に収録曲の“Ghost”がダンス・チャートで人気を博しているが、クローメオやカット・コピーなどに通じる80sマナーのエレクトロ・ファンク〜ディスコをEDM解釈したような……とでも言えばいいのか、歪んだシンセ音にエフェクトのかかったヴォーカルが無軌道に舞う、下世話で賑々しい享楽的なパーティ・ミュージック。しかし、ここには粋を解したソウル/ファンクの職人たちが集い、この少しばかり悪趣味で酔狂な男の新たな門出を祝っている。なにしろ、アルバム冒頭の“Forever”はベンジャミン・ライトのストリングス・アレンジによるオーケストラでスタート。以降、随所で効果的に彼のストリングスを使っているのだが、これはマイケル・ジャクソンやアース・ウィンド&ファイア(EW&F)からラファエル・サディーク、ジャスティン・ティンバーレイクまでのベンジャミン仕事に対するオマージュでもあるのだろう。とりわけ、その真価が発揮されるのが、名匠マイク・エリゾンドもペンを交えた“Magic”。ブランディがヴォーカルで参加し、ナイル・ロジャースがタイトにカッティング(・ギター)を刻んだこれは、ダフト・パンク“Get Lucky”をファレル・ウィリアムスのファルセットも真似てグッとEDM寄りにしたようなディスコ・チューン。これに歓喜するか、創造性のない便乗企画と見るかは自由だが、続いて再びナイルとブランディが客演した、EW&F“On Your Face”を換骨奪胎したようなポップ・チューン“Number 1”で山場を迎える展開は文句ナシに気持ちいい。拒絶反応も予想されるが、良くも悪くも今でしかありえない、無節操ながら筋の通ったハイブリッドなディスコとして楽しみたいところ。

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