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Love In Blue

Artist : Bain  | Label : Davis Bain Music  | Release Date : 2014/9/16

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 ベインは、自身のラストネームをグループ名に冠したデイヴィス・ベイン(ヴォーカル/ギター)と、デイヴィスと10年近く様々なバンドで活動してきたエリック・アンダーソン(キーボード)が女性シンガーのジョヨンティ・カイルを加えて始動させたミネアポリスのソウル・ユニット。2011年(or 2012年)に結成され、親しい音楽仲間のサポートを得て制作された本デビュー・アルバムは、もともとはクラウドファンディング(Kickstarter)で資金を募って完成させ、デジタルでは9月にリリースしていたものだ。
 
 地元ミネアポリスでミックスされ、トム・コインのマスタリングで仕上げられたアルバムの内容は、聴いたままの感じを端的に言えば、シャーデーの再来。ということは、クァドロンのロビン・ハンニバルがマイク・ミロシュと組んだユニット=ライなんかを連想するわけだが、そうした“アトモスフェリックでアンビエント”と形容されるオルタナティヴR&Bの影響下にあることは(本人たちも認めているように)否定しがたい。エレピやギター、ホーンなどがセクシーな音色を放ちながらクールで静謐なグルーヴを紡いでいく甘美なチルアウト・ソウル集。デイヴィスとジョヨンティによる男女のデュアル・ヴォーカルで歌われる“The Way”は彼らを象徴するようなメロウ・チューンで、シャーデー『Love Deluxe』以降の、スウィートバックやマクスウェル、サンテッサなども含めたスチュワート・マシューマンの音作りを丁寧に踏襲したようなサウンドや、シャーデー・アデュに通じるジョヨンティのウェットにしてハスキーな歌声が気怠い快感を生んでいく。TR-808も鳴らした硬いビートのスロウ“Plateau”、ストリングス・クァルテットによる弦の響きが美しい“Love This Strong”、ピート・ベラスコにも通じるミディアム・スロウ・グルーヴ“Let Me Know”など、このロマンティックでドリーミーな音世界には無条件で降伏するしかない。僅かにテンポ・アップする後半ではアグレッシヴなギター・ソロをフィーチャーした“The One”のようなリズム曲も登場し、クロージング・ナンバーの“After”はほぼインストのスムーズなディスコ・チューン。全8曲……雲上を泳ぐような、深海を漂うような40分の現実逃避。2014年型クワイエット・ストームの傑作だろう。

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