DiamondDistrict_MarchOnWashington_1500x1500_300dpi

March On Washington

Artist : Diamond District  | Label : Mello Music Group  | Release Date : 2014/10/15

Purchase

iTunes
Tower
HMV

ダイアモンド・ディストリクトを「ワシントンDCのスラム・ヴィレッジ」というとあまりにも乱暴で安易かもしれないが、プロデューサー/ラッパーのオディシー(Oddisee)と、ラッパーのワイユー(yU)、エックスオー(XO)から成る3人組である彼らは、90年代のブームバップ・サウンドを独自に進化させた音楽性、バラエティに富んでいながら統一感もある、バランスのとれた3人のラップ、そしてヒップホップの勢力図で無視されがちなワシントンDCエリアのアンダーグラウンド・シーンを背負っているローカル・ヒーローである点で、かつてのスラム・ヴィレッジと近いものを感じる。
 
オディシーはケヴ・ブラウン、ロディー・ロッド、ケン・スターらが所属するヒップホップ集団、ロー・バジェット(Low Budget)の一員としての活動や、2002年のDJジャジー・ジェフのアルバム『The Magnificent』への参加で知名度を上げたアーティスト。2000年代の後半以降、良質なヒップホップを届けるインディーレーベルMello Music Groupからラップアルバムとインストアルバムをコンスタントにリリースしており、プロデュースもラップも高く評価されている。ダイアモンド・ディストリクトとしては、2009年に1stアルバム『In The Ruff』を発表しており、質の高いプロダクションと知的で思慮深いリリックで、アングラ・クラシックとして賞賛を集めた。
 
グループ作としては5年ぶりとなる『March On Washington』は、前作同様にトータルプロデュースを行ったオディシー・サウンド全開となっているが、サンプリングの比重が大きかった前作よりも生楽器やシンセサイザーを取り入れたようであり、サウンドに磨きがかかっている。オディシーのシグニチャーサウンドである、ラウドにミックスされたシャープなドラムは健在だが、打ち込みがより複雑になっており、シンプルなキックとスネアのヒップホップ・リズムに頼る事なく様々なリズム感を生んでいる。アルバムのハイライトは、マーヴィン・ゲイの中毒的なループをふんだんに使った、メロウでソウルフルな「Ain’t Over」であり、後半はブギーへと展開するアイディアが素晴らしく、オディシーのプロデューサーとしての引き出しの多さに感心してやまない。

Reviewed by

Play on youtube

Share this Article

Like
Tweet
Share
コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>