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Mr. Wonderful

Artist : Action Bronson  | Label : Atlantic/Vice  | Release Date : 2015/3/23

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出世作となったミックステープ『Blue Chips』からちょうど3年。ニューヨークはクイーンズ出身の巨漢MC、アクション・ブロンソン満を持してのメジャー・デビュー・アルバム。ゴーストフェイス・キラーの二番煎じと揶揄されたのも今は昔、元シェフという異色の経歴を活かしたキャラクターの良さもあってすっかり人気者になったブロンソンは、2013年のBETヒップホップ・アワードでルーキー・オブ・ザ・イヤーにノミネートされたほか、エイサップ・ロッキーのエポックなポッセ・カット“1 Train”にケンドリック・ラマーやダニー・ブラウンらと共に参加したこともあり、今回の新作では次代のシーンを担うブライテストホープとしての期待もかかる。また、ブロンソンが『Blue Chips』でブレイクした2012年はジョーイ・バッドアス『1999』やフラットブッシュ・ゾンビーズ『D.R.U.G.S.』などのリリースもあってニューヨーク・ヒップホップの復興に沸いた一年だったわけだが、今年は奇しくもそのジョーイ・バッドアスもメジャー・デビューを果たしているのに加え、このあとにはエイサップ・ロッキーのニュー・アルバム『At. Long. Last. ASAP』も控えていたりと、〈ニューヨーク・ルネッサンス〉の新展開を占う作品として楽しむこともできるだろう。
 
肝心の内容のほうはというと、スタティック・セレクター(『Well-Done』)やアルケミスト(『Rare Chandeliers』)、そしてプロダクション・パートナーのパーティー・サプリーズ(『Blue Chips』シリーズ)など過去作のコラボレーターが全体のプロダクションの3分の2を担っていること、さらにはメイヒム・ローレンやビッグ・ボディ・ベスなどゲスト・アーティストを基本的に身内で固めていることもあり、これまでのディスコグラフィの集大成的な色合いを濃くしている。そんななかでメジャー・デビュー作らしいフックになっているのが、いまをときめくマーク・ロンソンの制作による“Brand New Car”と“Baby Blue”の2曲。“Contemporary Man”や“Silverado”あたりの流れを汲むビリー・ジョエル“Zanzibar”ネタの前者、名作『Acid Rap』の“NaNa”に続くチャンス・ザ・ラッパーとのコラボが実現したハートブレイク・アンセムの後者と、共にブロンソンのポップでちょっとコミカルな魅力を引き出しつつアルバムに絶妙な華を寄与することに成功している。“City Boy Blues”でのKraan“Luftpost”、“Only in America”でのArtischock“Es Liegt Was in Der Luft”、“Eazy Rider”でのMazhar Ve Fuat“Adimiz Miskinder Bizim”など、随所での示し合わせたようなマニアックなロックの引用も最高。全米チャート初登場3位の健闘も納得の快作だ。

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