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Otherness

Artist : Kindness  | Label : Female Energy  | Release Date : 2014/10/3

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米ビルボード誌の10月25日付号で“How Brit Singer-Producer Kindness Became the Cool Kids’ Favorite Collaborator”なんてタイトルのコラムが掲載されていたのにはびっくりしたが、商業的には決して芳しい結果が得られたとは言い難かったカインドネスのデビュー・アルバム『World, You Need a Change of Mind』も、業界内/同業者内では内容に見合った正当な評価を受けているようでちょっと安心したところもあった。現在制作中のジミー・ジャム&テリー・ルイスのアルバムに参加するという思わず快哉を叫んだビッグニュースにも象徴的だが(『World, You Need a Change of Mind』のオープニング・トラックはジャム&ルイスの代表的なプロデュース作品、シェレール“Saturday Love”を引用した“SEOD”である)、この調子でいくとカインドネスを取り巻く状況は今回の2年ぶりの新作『Otherness』をもって劇的に変わることになりそうだ。
 
ゲストらしいゲストがいなかった『World, You Need a Change of Mind』に対して、この『Otherness』ではデヴ・ハインズ/ブラッド・オレンジ、ケレラ(2曲で素晴らしいヴォーカルを披露している)、ロビンなど、いまをときめく旬のタレントを要所要所に配置。ブギー/ディスコ・リヴァイヴァルにも呼応していたローファイなファンク・サウンドはポスト・パンク的要素を払拭し、ぐっとスタイリッシュに進化を遂げた。フェラ・クティの諸作を彷彿させるルーズなホーンにしびれる冒頭のアーバン・ファンク、“World Restart”などはその最たる例。また、“World Restart”の中盤や“This Is Not About Us”、“Who Do You Love”などでは前作の“That’s Alright”で垣間見せたゴーゴー趣味(同曲ではトラブル・ファンク“Still Smokin’”をサンプリングしていた)を引き続き打ち出しているが、全体的にジャズ~フュージョン色が強くなったこともあってこちらも格段に洗練化された印象だ。このあと、カインドネスはソランジュのニュー・アルバムをプロデュースすることになっているが、エレガントなピアノが牽引していくスムース・ジャム“I’ll Be Back”などを聴いていると、オルタナティヴR&Bの新しい潮流は案外この男がつくり出していくのでは、という気もしてくる。アメリカでも活動の場を広げていくことになるであろう今後の動向が本当に楽しみ。

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