Z-ep-by-SZA

Z

Artist : SZA  | Label : Top Dawg  | Release Date : 2014/4/8

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 ヒップホップ・クルーのセンスやポテンシャルは、意外にお抱えのR&Bシンガーの力量によってくっきりと浮き彫りになったりする。昔だったらバッド・ボーイ・エンターテインメントにおけるフェイス・エヴァンス、ちょっと前ならG.O.O.D.ミュージックにおけるジョン・レジェンド、比較的最近の例でいくとオッド・フューチャーにおけるフランク・オーシャン。実際、フランク・オーシャンの登場によってオッド・フューチャーの見方が大きく変わった、なんて人は結構多いんじゃないだろうか? そういった観点からすると、いまをときめくケンドリック・ラマーやスクールボーイ・Qを擁するトップ・ドッグ・エンターテインメント(TDE)初のR&Bアクト、SZAの存在は彼らの今後を推し量るひとつの試金石になると思う。本名をソラナ・ロウと名乗る女性シンガーのSZAは、ミズーリー州セントルイス出身の23歳。今回の『Z』は2012年10月の『See.SZA.Run』、2013年4月の『S』に続く通算3枚目のEPで、昨年7月にTDEに移籍してからこれが最初のリリースになる。

 結論からいくと、いわゆるアンビエントR&B~PBR&B系の作品としては最高レベルにくる内容といっていいだろう。ディスコ/ブギーの流行も踏まえたスムーズなエレポップ“Julia”、マーヴィン・ゲイのインストゥルメンタル曲“Mandota”の鮮やかなリコンストラクション“Sweet November”など新しい試みも多く、制作陣のラインナップーーラリー・フィッシャーマン(マック・ミラーの変名)、トロ・イ・モア、XXYYXX、イマイル・ハイニー(ラナ・デル・レイ『Born To Die』やザ・ネイバーフッド『I Love You』のメイン・プロデューサー)、DJダヒ(ケンドリック・ラマー“Money Trees”やスクールボーイ・Q“Hell of a Night”で名高い)ーーから掻き立てられる期待感をまったく裏切ることがない。ケンドリック・ラマーやアイゼイア・ラシャドといったTDE勢、チャンス・ザ・ラッパーらの客演も実に効果的。ジェネイ・アイコ、ジ・インターネット、アルーナジョージなどはもちろん、ラナ・デル・レイ、リトル・ドラゴン、ロードあたりとも共鳴する時代の気分みたいなものを、この『Z』は確実に内包している。

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