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Uptown Special

Artist : Mark Ronson  | Label : Columbia  | Release Date : 2015/1/13

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グラミー賞受賞経験もあるプロデューサーとしての名声の一方、アーティストとしては決定的な成果をなかなか出せずにいたマーク・ロンソンだが(イギリスでダブル・プラチナムになった2007年の『Version』もアメリカではまったくといっていいほど奮わなかった)、4枚目のアルバムにしてようやく会心の一撃が出た。早々と米英のチャートを制したブルーノ・マーズを迎えてのミネアポリス・ファンクのすばらしいオマージュ“Uptown Funk”にほのめかされていたように、ここでマークはダフト・パンク『Random Access Memories』やメイヤー・ホーソーン『Where Does This Door Go』あたりが醸成した〈ディスコ/ヨット・ロック再評価〉以降の気分を見事にすくいあげることに成功している。
 
2010年の前作『Record Collection』リリース時のインタビューでマークは「自分はミュージシャンやプロデューサーよりもキュレーターという感覚のほうが強い。いろいろな音楽の魅力を人々に紹介する役割があると思っているから『Record Collection』というタイトルがぴったりだと感じた」と語っていたが、今回の新作での彼のスタンスはよりその色合いを濃くしている印象。ジェフ・バスカーやエミール・ヘイニーなどプロダクション・パートナーがまったく同じであることからもわかるように、ブルーノ・マーズ“Locked Out of Heaven”でポリスの“Message in a Bottle”を再現したあの感覚の延長でつくられたところもあるのだろう。
 
“Uptown Funk”ほどのヒット・ポテンシャルを持った曲こそ他に見当たらないものの、“Summer Breaking”や“Heavy and Rolling”でのスティーリー・ダン、“Feel Right”でのジェイムス・ブラウン、“I Can’t Lose”でのチャカ・カーン/イヴリン・キング、“Leaving Los Feliz”での〈ホワイト・アルバム〉期のビートルズなど、「自分の好きな70~80年代のR&B、ソウル、ジャズ、ブルースと並べてもしっくりくるものを目指した」というテーマに則ったマークのセンスの良いキュレーターぶりは存分に堪能できるはず。ミスティカルやケヴィン・パーカー(テーム・インパラ)といったパフォーマーはもちろん、カルロス・アロマー、ウィリー・ウィークス、スティーヴ・ジョーダン、スティーヴィー・ワンダーといったミュージシャンのキャスティングの妙も併せて楽しみたい。

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