Why-iii-Love-The-Moon

Yesterday’s Tomorrow

Artist : Phony Ppl  | Label : Phony PPL LLC  | Release Date : 2015/01/13

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『A Portrait of Donovan』(2013年)や『Hip Hope』(2014年)といったミックステープを発表してきたリードMCのダイム・ア・ダズンがソロ活動に専念するため離脱(彼にはワーナー・ブラザーズとのメジャー・ディールがある)、こちらも単独でミックステープ『53,000』(2013年)を残しているヴォーカル/キーボードのエルビー・スリー主導の体制をさらに強めたフォニー・ピープル満を持してのニュー・アルバム。これまでフリーダウンロード(投げ銭形式)でのリリースが中心だった彼らにとって初の公式アルバムということで、自ずと期待は高まる。
 
デビュー作であり出世作となった『Phonyland』やEPの『nothinG special』(共に2012年)ではザ・ルーツやフォーリン・エクスチェンジあたりに通じるネオ・ソウル色の強いスタイルを標榜していた彼らだが、今回は身も蓋もない言い方をしてしまえば(これは歌い手の資質によるところも大きいと思うのだが)N.E.R.D.の諸作を彷彿させる瞬間が非常に多く、従来よりもぐっと洗練味を増してきた印象だ。スティーヴィー・ワンダーの影響も色濃い冒頭の2曲、“End of the niGht.”から“Baby Meet My Lover.”に至る流れはそんなフォニー・ピープルの新しい魅力を伝える本作のハイライト。まさに『Seeing Sounds』以降のN.E.R.D.の音楽性と重なる後期ビートルズ~『暴動』期のスライ&ザ・ファミリー・ストーン的な味わいのサイケデリック・ソウル“HelGa.”、カリビアン~トロピカル・テイストを打ち出した“RExER.”や“Take a Chance.”など、音楽的な語彙も豊富になってアルバム・トータルでの聴き応えも遥かに向上した。90年代ヒップホップへの憧憬が見え隠れする“Statue of Liberty.”を聴いていて思い出したが、交流もある同郷のジョーイ・バッドアスとの示し合わせたような同タイミングでのアルバム・リリースにもなにか意味を見出したくなる、ブルックリン・シーンのさらなる飛躍を予感させる傑作。

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