才能溢れるダンス・ミュージック・プロデューサーの多くがそうであるように、セローンは自身の名義の作品に加え、変名プロジェクトや、他のアーティストの楽曲も多く手がけてきた。フランスのBecause Musicがリリースしたコンピレーション『The Best Of Cerrone Productions』では、ドン・レイ、コンガスらの楽曲から、『Brigade Mondaine』のサウンドトラック、そしてセローンの色褪せない代表曲「Love In C Minor」や「Supernature」まで、フレンチ・ディスコの始祖である彼の魔法がかかった珠玉のプロダクションを集めている。伝統的な楽器と電子楽器のバランスを保ちながら、サビの部分はあえてクールにキメた、絢爛たるアレンジメントが眩しいその作品群には、セローンの鋭い耳とセンス、そして実験的精神がよく現れている。更にBecause Musicは、彼のカタログのなかで特に名盤とされている70年代後半のアルバムを、2015年にCDやLPで再発している。母国フランスにいたセローンに短いインタビューに応じてもらうことに成功。彼は礼儀正しく、かつエネルギッシュに、自身の作品について語ってくれた。