みなさん、どうも。
HAMPTON HAWES…と聞くと
WEST COAST系で楽しげなご機嫌な
ピアノだよね。
とみんな言います。
だけど、僕は、そうは思いません。
確かにご機嫌だけど、
年々、そのご機嫌度はどんどん重厚な空気感
に変わっていったと思います。
日本では、「お馬さん」の愛称で知られ
終戦直後の米軍駐留兵として日本にも滞在していた事がある。
たしか、1952年〜54年だったと思う。
秋吉敏子さん、植木等さんらに当時、多大な影響を
与えたと言われている。
僕も年代は違えど
HAMPTON HAWESは影響を受けて
大好きなピアニスト。
だけど、自分が好んで聴くのはこの辺りだった。
そう、レスターケーニッヒ率いる
コンテンポラリーレコードの一連の作品。
HAMPTON HAWES Vol.3 The Trio/SOMEBODY LOVES ME
しかし、聴き込んでいくうちに
彼のピアノスタイルは晩年に向けて
もの凄い勢いで変遷していくのだ。
なかなかこういうピアニストも珍しいかと思う。
例えば、これとかね。
CHARLIE HADEN, HAMPTON HAWES/Irene
僕は、この理由かと思う。
もちろん、50~60~70年代は、
JAZZにとっても、ポリティックスの世界も
激動の時代であり、スタイルの確立に
多くのアーティストが振り回された時代でも
あった。
肝心の、HAWESはいうと、50年代からヘロイン中毒に悩まされていた
58年にはついに連邦政府に身柄を拘束される事になる。
しかし、実情はおとり捜査で身柄を拘束されたものだった。
怒りに震えたHAWESは、何もかも話すことを拒否した。
HAWESはこれによって、最小刑量の倍にあたる10年の刑に処され、
連邦医療刑務所に収監されてしまった。
もうアーティスト活動もこれまでかと
思われたが、なんと、
ケネディ大統領が1963年に、実力、魅力溢れるHAWESに特赦を与え
自由の身となる事になったのだ。
この事件こそが、
彼のスタイルを大きく変遷させたのだと。
僕は確信している。
だって、昔は平気でホップ、ステップ、ジャンプ、
はーい成功!みたいな…ジャケットもありますから。
コチラ↓
HAMPTON HAWES/BLUES FOR WALLS
人間、生きていたら何がわかるかわからない。
一瞬、一瞬を大切に
生きていかないとですね。
HAMPTON HAWES TRIO LIVE IN FRANCE 1974