Time Capsule

Posted by     Kay Suzuki | September 23,2018

夏のアジア・日本の2ヶ月ものツアーを終えて9月頭にロンドンに戻ってきました。
そして今回のツアーでも宣伝していたタイム・カプセルの一枚目がいよいよ発売です。

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タイム・カプセルは、再発盤にフォーカスしたレコード・レーベル。東ロンドンで長年続く老舗パーティのBeauty & The Beatと、同じく東ロンドンにある英国版ジャズ喫茶のbrilliant corners。ここに集う個性豊かなレコード・コレクター、オーディオ・マニア、音楽歴史家達がキュレーションを行い、現在アナログ盤が入手困難な世界中の音楽に解説を加え紹介。

1枚目は東京在住のプロデューサー/DJでbrilliant cornersにも毎年訪れるRyota Oppによるキュレーションで、イタリア電子音楽のパイオニア、イル・グアディアノ・デル・ファロの1978年レア名盤 『オアシス』をグラミー賞受賞マスタリングエンジニアTim Youngの手によって復刻。70年代、イタリア全土にモーグシンセサイザーを認知させた当時の人気作曲家による名盤に解説と未公開写真を加えて収録。オリジナルのアートワークも完全復刻させ、ゲートフォールド仕様。初回プレス分のみ日本語帯も同封。

1940年、ミラノに産まれたフェデリコ・モンテ・アルディニは、ピアノの神童と呼ばれ8 歳の頃には既にコンサートに出演するようになる。10代の頃には著名アーティストに 1万枚以上を売り上げるヒット曲を書くようになるが、彼の本当のキャリアは後により華を開く事になる。

オーストリアの巨匠、指揮者のカラヤンからのオーケストラ入りの誘いを断り、イタリア大手音楽出版会社のポップ部門でディレクターを務めることになるが、70年代前半 、モーグシンセサイザーに出会い彼の人生は一変する。アメリカに渡り、創業者のBob Moogと直接会った彼はその魅力に取り憑りつかれ、自らスタジオで実験を繰り返した。

ニュー・エイジの幕開けとも呼ばれる彼のモーグを多用したプロダクションは、会社勤務時に”Il Guardiano Del Faro(灯台の見張り役)”と云う匿名でリリース契約。自らのアイデンティティを隠す後のアナーキーなエレクトロニックミュージシャンの伝統の一つ も既にここで築き上げながらも、1枚目が70万枚以上を売り上げトップチャートを獲得。仕事を辞めて灯台の見える田舎の海沿いの街にスタジオを作り、数々のシンセ サイザーやテープレコーダーを揃え、その後75年から80年代にかけて数々のアルバムを作成、発表した。

その数あるアルバムの中でも1978年の「オアシス」はその実験的で感情豊かな音使いと、心を掴む確かなメロディのバランスが心地よく、その後も語り継がれるカルト的な人気を誇る。アンビエントとムード音楽の狭間をスピリチュアルなシンセサイザーで ゆらゆらと揺らせつつ、ローランドの初期リズムボックスによるレトロなビートと、暖かい生ドラムの融合が心地良いスペース・ディスコを演出。バレアリックでサイケデリッ ク感満載のアルバム全体の世界観は必聴。

”情熱的かつ甘美でドラマティックな彼の作品は、極東アジアに住む僕に否が応でもイタリアに対するロマンチックな妄想を膨らませる。オアシスは特にエキゾチックで現代の音楽愛好家にも響きやすい音響感覚と、エキセントリックな電子音が改めて新鮮に聞こ える名作。” – Ryota Opp

フェデリコ・モンテ・アルディニ本人へのインタビューがこちら

このレーベルの使命は、ジャンル、時代、文化を問わず、オリジナルのレコードが産まれた土地と時代の感覚を反映している“時間芸術”としての音楽を探求、保存、研究、再配布し、より多くの人達にその音楽の持つ魔法を体験してもらう事。日本ではHMV様がディストリビューションをしているので全国のレコード店の皆様のオーダー、よろしくお願いします。ウェブサイトから直接の購入も可能です。

website: http://time-capsule.space
Instagram: @timecapsule.space
Facebook: facebook.com/timecapsule.space
レーベルからの第2作は日本人ギタリスト鳥山雄司氏が1982年から1985年までに残したアルバム3枚から厳選した楽曲5曲を45回転の大音量で初収録したコンピレーションが10月後半/11月前半に発売になりますのでこちらもお楽しみに。

Bless
Kay

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