全く新しい高品位のアナログ・レコード、「HD Vinyl」

March 17,2016 | Category :  News | Tag :  HD Viny,

hdvinyl

録音時間、音圧、音質を向上させた新しいレコードの生産法を、オーストリアの会社が発案した。

現存のレコードよりも30%録音時間が長く、30%音圧が高く、2倍の音質のアナログ・レコードの生産方法を発見したとして、オーストリアの会社、Rebeat Digitalが欧州で特許を申請した。

「High Definition(高品位)Vinyl」、あるいは「HD Vinyl」と、仮の名称で呼ばれているこの新しいレコードは、3Dトポグラフィック・マッピング(地形図)とレーザー加工の技術を組み合わせており、より精度の高いものをより短時間で生産することが可能になる。同会社が提唱している方法では、実際の生産が行われる前に、パソコンで生成した3Dモデリング・データで音溝の形状を細かく微調整し、周波数を最適化するという作業が念入りに施される。これを、「トポグラフィック・データのマスタリング」と同会社のCEOは呼んでいる。その後、レーザーで音データを直接スタンパーに刻み、レコードのプレスを行う。同等のクオリティのスタンパーを複数作成することでスタンパーの劣化の問題を解決し、レコード生産の時間を抑えることができる。同社の予想ではコストが50%削減できる上に、1枚のレコードの生産にかかる時間が最高60%節約できるのではないかとしている。

プレイヤーは従来のものに対応

また、この技術で生産されたレコードの見た目は現状のアナログ・レコードと変わらず、従来のターンテーブル/レコードプレイヤーで再生することができる。Rebeat社のCEOは、「完全に互換性のあるテクノロジーとなる。優位性を味わうために新しいシステムを購入する必要はない」と発表しているが、今後HDヴァイナル用に設計されたHDシステムが登場する可能性はありそうだ。

世界中でアナログ・レコードの需要が増加している昨今、生産工場では増え続ける注文に対応しきれず、数々のレーベルでレコードのリリースの遅延が起きていることが問題視されているが、この新しい技術は現状を劇的に改善する策のひとつになるかもしれない。同社は現在、実現に向け投資家を探している。

また、カナダのViryl Technologiesが、レコード生産のスピードアップを目的とした全自動のレコード・プレス・マシンを開発したと先日発表しており、同機は今年からプレス工場で使用される予定。

(via Digital Music News)

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