Jazztronik Interview

December 11,2013 | Category :  News | Tag :  

人気ミックスCDシリーズ『Heartbeat』の最新作は、ジャンルに縛られないフリースタイルで、クラブ・フリークから絶大な支持を得る、Jazztronikこと野崎良太が選ばれた。テーマを90年代のハウスミュージック黄金時代の曲のみで選曲したという本ミックス『Love Tribe Presents Back To 90’s Mixed By Jazztronik × AIR』は、古き良きサウンドを野崎独自のフィルターを介して見事に蘇えらせた作品だ。次号Wax Poetics Japan No.31では、本ミックスの詳細を野崎氏本人に深く語ってもらうが、online exclusiveでは、野崎氏が音楽業界に足を踏み入れた時の話や、アンダーグラウンドからメジャーまで渡り歩いて得た、今までの音楽遍歴を語ってもらった。プロデューサー、リミキサーとして葉加瀬太郎や、Mondo Grosso、ゴズペラーズ、bird、中嶋美嘉らビッグネームを手掛ける多才な野崎良太の正体とは。

アーマンド・ヴァン・ヘルデン「Break Da 80′s」のスリック・リックの声のループから始まり、最後は名曲ジョー・クラウゼル「Agora E Seu Tempo」で閉める素晴らしいミックスCDだと思います。他にも収録したかった曲はありましたか?

 実は山ほどありました(苦笑)。今回ほど音楽業界の権利の壁に阻まれたミックスCDはなかったです。90年代のハウスの多くにメジャーなアーティストのリミックスというものがあります。そこら辺は一通り使えなかったのが残念ですが、そのおかげで逆にインディーズからリリースされていた名曲達に焦点を絞る事が出来て良かったです。


それでは、野崎さんの過去の音楽遍歴や体験談を聞かせて下さい。まずは
少年時代のことを尋ねても良いですか?
 母が音楽の教員で父も音楽が好きだったので、家ではかなり音楽があふれていたのかな、と思っています。小さい時に母がピアノを弾かせたのが音楽との出会いでしょうか。


あなたは音大ご出身です。現在は講師、教授も行なっていると伺いました。学生時代はどんな勉強をされていたのでしょうか?

 講師、教授という事は行っていないのですが、音楽をもっと楽しんでもらおうと思い音楽会のようなものを開いています。今までは「音子屋」という名前だったのですが、今後は「The Fields」という名前でその会をやっていこうかなと思っています。僕は高校生の時から2人の作曲の先生についていわゆるクラシックから現代音楽と呼ばれる音楽について勉強をしていました。勉強なのでまずは色々な学問的な事を学びます。そして大学もそのまま作曲専攻でした。頭でぱっと浮かんだものを形にして残しておくという点で、こういった勉強は非常に役にたっているのかなと思います。もちろんその他も色々と役立っています。楽器のアレンジだったり。

芝浦GOLDやSPACE LAB YELLOWなどに行っていた時は、何歳ぐらいでしたか? その時にはすでにミックステープなど作っていたのでしょうか?


 僕はGOLDには実は行けていないんです。僕が夜遊びを始めた頃にちょうど無くなってしまって。Yellowはよく行きました。思い入れというか懐かしいのは池袋Bedですね。学生の頃ですがBedが出来たばかりの時から2、3年パーティーやっていたので。テクノのパーティーですが。もちろん僕もDJしていましたがミックステープを作る事より、オリジナル曲を作る方に情熱は注いでいた気がします。レコードを買いあさるのは学生の頃はさすがにお金もないのでそこまで出来ませんでしたね。友達がかけてて本当に気になった曲を店に探しに行って買う感じでした。ただ大学を卒業してからは全財産をつぎ込む勢いで買っていた気がします。特にマンハッタン3はよく行っていました。DMRも。どちらも仲の良い店員さんがいたので。

FLOWER RECORDの高宮永徹氏との出会いを教えてください。

 デモテープを送ったのがきっかけです。たまたまremix誌の高宮さんのチャートのところに小さく「デモテープ募集」と書いてありまして。HOUSEって書いてあるのに僕は3拍子のJazz送ってしまいましたが(笑)。そこが今も続くJazztronikの始まりです。

葉加瀬太郎氏との出会いやエピソードを教えてください。いまも親交はありますか?

 もともと僕は太郎さんがやっていたKRYZLER &
KOMPANYというグループが好きだったんです。かなり影響も受けています。大学卒業しても音楽業界に入り込むコネもスベも無く。どうして良いのかわか
らず悶々としていました。そんなある日、ブルーノートで太郎さんがライブをやるというのでデモテープを持って観に行ったんです。そして終演後レコード会社の人間と偽り楽屋へ滑り込みテープを渡した所、翌日に電話がかかってきて、その翌週からはもうずっと太郎さんの家で音楽制作の手伝いをさせてもらっていました。今思うと何とも大胆な事をしたなと思いますが、嘘もついてみるものですね(苦笑)。

大沢伸一氏や沖野修也氏との出会いやエピソードを教えてください。


 ある時、大沢さんがライブを観に来てくれたのがきっかけです。もちろん僕は一方的に良く知っていたのでとても驚きました。そこから大沢さんのお手伝いをさせてもらうようになり、The
Roomに行って沖野さんを紹介してもらいました。クラブ業界でお世話になっている人の中では何気に沖野さんは知り合うのが一番遅かった気がします。



葉加瀬太郎、Mondo Grosso、クリスタル・ケイ、ゴスペラーズ、松下奈緒等…例を挙げるときりがないですが、著名人や様々なタイプのアーティストのリミックス、プロデュースを手掛けてきたかと思います。ここ15年を振り返ってメジャーでの仕事はいかがでしょうか?

 僕は恵まれていると思います。何故かと言うと予算を持っているメジャーも僕の音楽性をある程度理解して仕事をオファーしてくれているので。クライアントから言われた事を単純に再現するというものとは違っているので。何百曲やったかは忘れてしまいましたがどれもが良い経験で良い勉強でした。一番最近ではアイドルの曲をやってみましたが、これもかなり楽しく出来ました。

AIRのレギュラーパーティー「Love Tribe 」の12月20日金曜日はミックスCDのリリースパーティです。イベントのコンセプトや過去に出演して頂いたゲストなどいたら教えてください。
 
国内外から過去色んな方が来てくれています。僕も毎回色々なタイプのDJと一緒にやるので準備も中々大変な時もあるのですが、かなり良い刺激になっていま
す。今回はこのBack to
90′sのリリースパーティーでもあるしゲストもDimitriなので間違いなく皆さんが想像している様な内容になると思います。僕は90′sも70′s
も80′sも、もちろん今の音もプレイすると思います。

全世界でのライブ、DJ、そして海外人気フェスに参加していますが、想い出の地やエピソードはありますか?
 2回参加している Southport Weekender はやはり想い出深いですね。1回目はDJで2回目はライブでしたがどちらも大盛り上がりで楽しかったです。有名なフェスだけあって世界中のクラブ系アーティストが集まるのですが、そこで好評価を得られたのは僕にとっては大きかったです。NYもDJで呼ばれて行ったパーティーがゲイパーティーだったのも驚きました。

あなたにとってDJとライブは全く違ったものでしょうか?
 DJとライブはやはり違いますね。DJは僕にとってはパーティーでやるものなのでお客さんが楽しめるよう様子を見て臨機応変に対応して行きますがライブはそうはいきません。ライブはその日の為に作り上げた1つのステージを観に来てもらうので、方向性含めやはりかなり用意周到にいかないとなりません。もちろんセッション性の高い楽曲もあったりしますが、それでもある程度は打ち合わせをしてから向かうので。




クラッシック、オペラ、ジャズへの親しみ方を教えて頂けますか?

 ベルリンフィルに関して言うと僕は年間幾らか払って見れるWeb Concertみたいのに入っています。これは良いですよ。クラシックに関しては敷居が高いと思っている方も多いと思いますが、実際本場のヨーロッパも敷居は高いです。ただ、現在は様々な形でのクラシックのコンサートが行われているので気軽に行けそうなものを見つけたら1度行ってみるのをオススメします。Jazzは日本ではもう少し気楽に行けた方が良いのでは?と思います。

古い楽器、ムーグやEMS、キボードも見つけたら購入したりするのでしょうか? または最新なテクノロジーを導入されるタイプでしょうか?


 基本的には古いものも新しい最新のものもどちらも使います。
アナログシンセはもう沢山自宅スタジオにあるのでよほどの事が無い限り最近は欲しくても我慢をしています。

いま大活躍されているEmi Meyerさんとの出会いを教えてください。彼女がまだアルバムデビューする前にプロデュースされたJazztronik 「Reminiscing」はいま聴いても素晴らしいと思います。

 確かマイスペースで僕のアルバムに参加してくれる歌手を募った所、彼女が応募して来てくれたのがきっかけだと思います。



Jazztronik「Reminiscing」

いまでも毎月購入するレコードの枚数は凄い量ですか? またはデジタルに移行している感じでしょうか?

 買う時は凄い枚数買います。箱買いしますね。
最近は主にブギー、ディスコの12inchあとはブラジル、ラテン、ジャズといった感じです。デジタルでは主に新譜系のものを買います。

最後に今後の活動をお聞かせください。

 3月1日に東京で大きなライブをやります。これはJazztronikを始めた時に目標にしていたけれど、ずっと出来なかった「映画音楽の様な」という所に焦点を当てた作品のリリースになります。様々な情報は
Jazztronik officialTwitterfacebooksoundcloud

でチェックして頂けると嬉しいです。



Jazztronik

Love Trive Presents Back To 90′s Mixed By Jazztronik×AIR

2013-12-18 発売 / LACD-0242 / ¥2,500(税込) / Heartbeat

by Yasushi Takayama (RUSH! PRODUCTION)

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