Jose James「It’s All Over Your Body」

September 20,2012 | Category :  News | Tag :  

by Danny Masao Winston

photo by Yuki Akase (C-PL)

 2010年にリリースされたセカンド・アルバム『Blackmagic』では、メロウなジャズ・ナンバーに、フライング・ロータスやDJ MITSU THE BEATSといったヒップホップよりのサウンドを織り交ぜた幅広い音世界を展開し、大きな話題を呼んだシンガー、ホセ・ジェイムズ。ジャイルス・ピーターソンに見出され、2008年にジャイルスのレーベル、Brownswoodからデビュー・アルバム『The Dreamer』を発表、ジャズ・シーンのみならずクラブ・ミュージック・シーンからも注目された。そんな彼が今年、Blue Noteに移籍して、同レーベルから4thアルバム『No Beginning No End』のリリースを予定している。

 9月13日に恵比寿LIQUIDROOMで行われたジャイルス・ピーターソンのWORLDWIDE SHOWCASE 2012で、来日公演を行ったホセ・ジェイムズ。SOIL&“PIMP”SESSIONSの丈青、秋田ゴールドマン、みどりんの3人からなるピアノ・トリオ=J.A.Mと、トランペット奏者の黒田卓也を迎えて、ホセは新曲「Trouble」などを披露した。2008年に出演して以来、久しぶりのWORLDWIDE SHOWCASEでのライブだったと彼は語る。

 「4年ぶりに出演できて光栄だった。ライブは非常に楽しかったね。4年前にJ.A.Mとセッションしてから仲よくなり、彼らのアルバムにも参加したんだ。彼らもジャズに他の音楽の要素を取り入れていて、ジャズのプログレッシヴな面を探求するムーヴメントの一員だし、同志だと思ってる」


 ライアット+マストやDJ KRUSHなども登場した同イベントに、ホセはとても満足していた様子だ。彼は言う。「他の出演者のDJやライブにもエネルギーがあってよかったよ。DJ KRUSHに会えたのも光栄だった。本当にみんな、ファミリーだ」。

 近日中にリリースが予定されているニュー・アルバムに先駆けて、9月18日にシングル「It’s All Over Your Body」をiTunesで先行配信したホセ・ジェイムズ。同じくBlue Note所属のピアニスト、ロバート・グラスパーがピアノとフェンダー・ローズでバックアップし、グラスパーのドラマー、クリス“ダディ”デイヴがドラムとパーカッションで参加、アルバムのプロデューサーも務めるピノ・パラディーノがベース、コーリー・キングがトロンボーン、そして黒田卓也がトランペットとフリューゲルホルンを担当した同曲は、メロウなネオソウル色の強いミッドテンポ・ナンバーだ。クリス“ダディ”デイヴが刻む絶妙なリズムの上で優しく浮遊するホーンとファンキーなベースライン。そこに溶け込むホセのバリトン・ボイスが最高に心地よく、官能的だ。アルバムを作り始めた時、ピノ・パラディーノのスタジオでセッションを繰り返し、膨大な量のデモを録ったとホセは話す。

 「“It’s All Over Your Body”のデモは1時間近くあったけど、そこに凄くいいなと感じるリフがあった。その一瞬を切り抜いて、再構築して、それをもとにグラスパーやデイヴとスタジオに入って、ワンテイクで完成させたんだ」

 過去のアルバムと比べ、今回のアルバムではプロデュースにも深く関わったと彼は語る。

 「あの曲の最後のピアノ・パートは、心が別世界に向けて舞い上がるような、教会にいる時のような雰囲気にしたかった。ホーンのアレンジは、アル・グリーンのようなクラシック・ソウル調ではなく、(ディアンジェロの)『Voodoo』でのロイ・ハーグローヴのようなアプローチを狙った。自分の声質を考えて金管楽器のみにして、トランペットとフリューゲルホルン、そしてトロンボーンでハーモニーを作ったんだ」

 細部までこだわり抜いた同曲は、来たるニュー・アルバムの要素が全てつまった、シングルに相応しい曲になったと彼は言う。「あの曲はロマンチックだし、ヒップホップの要素もあるし、ジャズ調の歌い方で、ソウルフルで、キャッチーで、すごくセクシーなんだ。今の自分を体現している曲だと思う」。

 9月1日から30日までの1ヵ月間、毎年恒例の大型音楽イベント、iTunes Festival 2012がロンドンで行われており、ホセも9月23日の現地時間19時45分(日本時間は9月24日午前3時45分)にライブを行う。そのライブの模様はiPhone、iPad、iPod Touchの公式アプリや、パソコンのiTunesから無料でリアルタイム視聴することが可能だ。見逃した場合も、過去のライブを見ることができる。同日の現地時刻21時(日本時間午前5時)からはロバート・グラスパーのライブも配信される。おそらく新曲も披露するだろうホセ・ジェイムズの即興性の高いライブは必見だ。

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