プリンスの無数の未発表音源を貯蔵する“保管庫”に迫ったBBCのドキュメンタリーが公開

March 23,2015 | Category :  News | Tag :  Prince,

prince

 

1987年にPaisley Park Studiosを立ち上げたプリンスは、以降このスタジオでレコーディングの大部分を行ってきた。彼はほぼ毎日何かしら録音をしているらしく、これまで膨大な量の音楽を生み出してきたが、そのほんの一部しか日の目を見ない。仮に彼が今亡くなったとしたら、今後100年間は毎年アルバムがリリースできるほど未発表音源があると言われており、その未発表音源を含む、彼が手がけた音源全てを保管している「Vault(保管庫)」が、彼のスタジオにはあると言われている。BBCはこの伝説の真偽を明らかにするために、プリンスのサウンド・エンジニアやスタジオ・ミュージシャンなどに話をきき、『Hunting for Prince’s Vault』という記事オーディオ・ドキュメンタリーを公開した。

保管庫は、元々1985年から89年までプリンスのエンジニアを務めたスーザン・ロジャースが、複数のスタジオで保管されていたプリンスのマルチトラック・テープを一ヶ所にまとめ、データベースを作りだしたことが発端であった。その後Paisley Park Studiosが建設され、それらのテープを保管するために、銀行の金庫のような頑丈な戸のついた保管庫が設けられたのだという。

1996年から2000年までエンジニアを務めたハンズ・マーティン・バフは、プリンスのレコーディングの仕方についてこう語っている。「その一日が終わるまで、休日だったのかどうか解らなかった。俺は常にポケベルを持ち歩いていて、昼でも夜でも突然の呼び出しに応じていた。プリンスがレコーディングをしたがったら、俺はすぐに準備にとりかかった。彼はドラムをやったら、次にベース、ギター、キーボード、ヴォーカル、といった順にどんどん録音していく。一回のセッションで、一から制作を始めてミキシングまで終わらせることはよくあった」

長年プリンスと仕事をしてきたサックス奏者のエリック・リーズは記事の中でこう言っている。「沢山インストを録音して、プリンスに“これでアルバムを作ってくれ”と託された。だから俺が曲順を考えたんだ。“Junk Music”というタイトルの45分の曲もあった。このアルバムは『The Flesh』と題され、プリンスは史上最高の傑作だととても気に入った。ほんの3日後にはプリンスはこのアルバムに飽き、お蔵入りになったんだ」

スーザン・ロジャースはこんな話を明かしている。「あるとき彼はスタジオに入って、とても美しいバラードをレコーディングしたわ。(中略)バックコーラスのアレンジも、歌の表現も素晴らしかった。もちろん彼が全ての楽器を演奏した。レコーディングを終えたあと、プリンスはとても穏やかに“消してくれ”と言った。私の中のファン魂が“だめ!”と心の中で叫んだわ。私は“すこし考えたらどう?明日までせめて待ちましょう”と言った。すると彼はボタンを押して録音を消してしまった。その音源は永遠に無くなってしまった」

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One thought on “プリンスの無数の未発表音源を貯蔵する“保管庫”に迫ったBBCのドキュメンタリーが公開
  1. Rika Watanabe より:

    お蔵入りの音源が聴きたい‼︎

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