70年代後半~80年代のソウル名盤が一挙リイシュー

September 29,2014 | Category :  Release | Tag :  BOBBY WOMACK, JOHNNIE TAYLOR, LEON HAYWOOD, TYRONE DAVIS, Z.Z. HILL,

vvv

 
ディープ・ソウル・シンガーたちが新境地を開拓した
70年代後半~80年代のソウル名盤が一挙リイシュー

10月8日と10月22日の二度にわけ、70年代後半~80年代のソウル名盤、計10タイトルがリイシューされることが決まった。モダン・ディープ・ソウル コレクションと銘打たれたこちらのシリーズは、音楽ライターの林剛が監修を務め、〈完全生産限定〉〈紙ジャケ仕様〉〈BSCD2〉〈一部タイトルにはボーナス・トラック収録〉〈 解説/歌詞・対訳付き〉でリイシュー。さらに全タイトルがDSDリマスタリングされるという、制作者のこだわりが詰まった再発コレクションだ。定価は2,100円(+税)。

10月8日の第1回発売(5タイトル)は、先日亡くなったボビー・ウーマック、そしてジョニー・テイラー(2000年没)の追悼企画として贈られ、コロムビア移籍第一弾の1976作『我が魂の故(Home Is Where the Heart Is)』を筆頭に、国内初CD化の『ピーシズ(Pieces)』(1978年)、こちらも国内初CD化の『ロード・オブ・ライフ(Roads of Life)』(1979年)とボビー・ウーマックの三作品がリイシュー。さらに、ともに国内初CD化となるジョニー・テイラーの1976年作『イヤーガズム(Eargasm)』と1977年作『レイテッド・エックス(Rated Extraordinaire)』も発売される。

10月22日の第2回発売(5タイトル)では、官能メロウ「In the Mood」の大ヒットなどで知られるタイロン・デイヴィス(2005年没)と、ブルージーなシンガー、ZZヒル(1984年没)、そしてリオン・ヘイウッドの作品がリイシュー。タイロン・デイヴィスの1979年作『イン・ザ・ムード(In the Mood with Tyrone Davis)』(国内初CD化)、1980年作『アイ・ジャスト・キャント・キープ・オン・ゴーイング(I Just Can’t Keep On Going)』(世界初CD化)、1981年作『エヴリシング・イン・プレイス(Everything in Place)』(世界初CD化)が登場。ZZヒルとリオン・ヘイウッドのリイシュー作品としては、ともに世界初CD化となるZZヒル『レッツ・メイク・ア・ディール(Let’s Make a Deal)』(1978年)と、リオン・ヘイウッド『インティメイト(Intimate)』(1976年)が選ばれた。

この全10タイトルのモダン・ディープ・ソウル コレクションはどれも、誰もが必ず聴くべき名盤に違いないので、是非とも食指を伸ばしてもらいたい。以下のウェブストアなどで予約/購入可能だ。

 
HMV ONLINE:
http://www.hmv.co.jp/fl/11/479/1/

Record Shop Merurido:
http://www.clinck.co.jp/merurido/catalogue.php?srcbnr=6258

disk union:
http://diskunion.net/black/ct/news/article/1/46875

 
————————————————————————-

 
「モダン・ディープ・ソウル」。もちろん造語だが、モダンでディープなソウル、噛み砕いて説明すれば、米南部に出生もしくは音楽ルーツを持つ濃い口や辛口の「ディープ・シンガー」が、都会的な洗練を纏って歌ったソウル・ミュージックのことだ。基本的には「モダン・ソウル」(主に70年代から80年代前半の、クラブDJなどに好まれる軽快なリズムや小粋なメロディを特徴とする適度に洗練されたソウル)と同義で、その中でもディープな体質を持つシンガーを選んだという意味で《モダン・ディープ・ソウル》と名付けたのが、今回の再発シリーズである。
リイシューされるのは、ボビー・ウーマック、ジョニー・テイラー、タイロン・デイヴィス、Z.Z.ヒル、リオン・ヘイウッドの5人が、70年代中期から80年代初頭にリリースした10タイトル。うち9枚がコロンビア原盤で、1枚がアリスタ原盤。今回このラインナップがセレクトされたのは、今年6月に亡くなったボビー・ウーマックやドン・デイヴィス(ボビーやジョニー・テイラーを手掛けたデトロイトの名プロデューサー)の追悼というのも理由のひとつだが、それ以上に、こうしたディープなシンガーたちがメジャー・レーベルにモダンな名作を残しながら日本で再発が進まなかった、もしくは廃盤状態が続いている状況を晴らすべく、改めて光を当てようというのが最大の目的である。
特にこの時期のコロンビアは、フィラデルフィア・インターナショナル・レコーズをはじめ、アース・ウインド&ファイアーやアイズレー・ブラザーズなどの成功もあってブラック・ミュージック部門が飛躍的な成果を上げていた。そうした中、同社はブラック・ミュージックのクロスオーヴァーを狙い、、黒人から支持が厚かった名門レーベルの実力派ディープ~サザン・ソウル系シンガーたちを獲得、彼らがディスコやAORのブームに目を向けて新境地を開拓した作品を白人層に売り込むという戦略に打って出る。ただし、ジョニー・テイラーの“Disco Lady”(76年)のように成功(ポップ/R&Bチャートともに全米1位)を収めた例はごく僅かで、アーティスト数を増やしすぎたせいでプロモーションが行き届かず、移籍組の多くはヒット・チャート的には失敗。黒人聴衆からの反応もいまひとつで、日本でもディープな部分にこだわるリスナーからは過小評価されてきた。しかし、チャートでの失敗がイコール質の低さとは限らない。それどころか、各アーティストが十八番のスタイルやサウンドをキープしながらメジャー・レーベルならではの豊富な資金や人脈を活かして作り上げたクロスオーヴァー性の高い洒脱な楽曲は、サンプリングを含め新たな価値観でソウル・ミュージックが聴かれている“今”となっては、むしろ心地よくヒップなものとして響く。
アリスタ時代も含めて南部マッスル・ショールズのアーシーでモダンな音を纏ったボビー・ウーマック。デトロイトはユナイテッド・サウンド・システムズの骨太なサウンドをバックにブルージーながら滑らかな歌を聴かせたジョニー・テイラー。レオ・グラハムとのタッグでシカゴ・ソウル新時代のアーバニズムを体現したタイロン・デイヴィス。NYのバート・デ・コトーと組んで都会派を気取ったZ.Z.ヒル。西海岸ソウル~AORシーンの常連ミュージシャンとグルーヴィー&メロウにキメたリオン・ヘイウッド。生楽器やレコーディング・スタジオが最もいい音を鳴らしていた時代の名作群が、紙ジャケット仕様のCDで甦る。この興奮をソウル・ファンの皆と分かち合いたい。 (林 剛/音楽ライター)

 
SICP30691

SICP30692

SICP30693

SICP30694

SICP30695

SICP30696

SICP30697

SICP30698

SICP30699

SICP30700

Share this Article
Facebookでシェア
Twitterでシェア
コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>