〇映画『ノーザン・ソウル』2019年2月9日から東京・新宿シネマカリテなどでロードショー公開

Posted by     Masaharu Yoshioka | January 30,2019

〇映画『ノーザン・ソウル』2019年2月9日から東京・新宿シネマカリテなどでロードショー公開

【”Northern Soul” Movie Will Be Out On February 9th 2019】

公開。

イギリスで2014年10月に公開された映画『ノーザン・ソウル』が約5年を経て、日本でも2019年2月9日からロードショー公開される。一度この映画のファンとなったアフター・スクール・シネマ・クラブが2017年12月一度だけ一日限定自主上映をした音楽、DJ映画。

予告編

映画『ノーザン・ソウル』予告編 [日本語字幕付き](1分55秒)

Northern Soul – Official UK Trailer

公式ホームページ

http://northernsoul-film.com/

舞台は1974年ロンドン北部のクラブ。そこで人気となっていた「ノーザン・ソウル」のレコードとDJを目指す若者の青春群像。一言で言えば7インチに始まり7インチに終わる、というDJ、ソウル好き胸熱の作品だ。B級映画として最高のA級作品だ。

経済の低迷が続くイギリス、その北部の町で、退屈な日々をすごす高校生ジョン(エリオット・ジェームズ・ラングリッジ)の唯一の楽しみは祖父とのひと時と、通学途中にバスに乗っている可愛い看護婦アンジェラ(アントニア・トーマス)を見ることくらい。そんなある日、両親に勧められ出向いたクラブでソウル・ミュージックにあわせて激しく踊るマット(ジョッシュ・ホワイトハウス)と出会い、衝撃を受ける。2人はクラブ通いし、仲良くなりDJを目指すようになる。この頃の「ノーザン・ソウル」のDJたちはアメリカの誰も知らないようなソウル・ミュージックの7インチ・シングル盤をなんとか入手して、いち早くかけることに命をかけていた。

左が看護婦アンジェラ(アントニア・トーマス)

DJを目指し、自分のクラブ・イヴェントを企画し、いつかアメリカに、誰も知らない7インチを買いに行こうと夢見る2人だったが…。ちょっとした事件が起きる。彼らはアメリカに行って珍しい7インチを買えるのか。

ジョン(エリオット・ジェームズ・ラングリッジ)

この映画を見ると、またぞろ、7インチ熱に火がついてしまいそうで怖い。(笑)

7インチ・シングルにかける情熱は青春そのものだ。60年代のノリのいいビート・ソウル・ミュージック好きにも堪らない映画だ。

無我夢中になって誰も知らない曲で踊る。しかし、そのビート、リズムが彼らを躍らせる

マット(ジョッシュ・ホワイトハウス)

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「ノーザン・ソウル」。

ここで簡単に「ノーザン・ソウル」について説明しておこう。

ここで描かれる「ノーザン・ソウル」とは必ずしもアメリカの北部のソウル・ミュージックではなく、本作ではロンドンの北部(ノーザン)のクラブで人気となりだしたダンサブルなソウル・ミュージックのことを指す。かかる曲はほぼヒット曲はなく、誰も知らない曲ばかり。だがそれがダンサブルでみんな踊る。

DJは他のDJが知らない曲を探し出し、それをかけ、客を踊らせることに命をかける。

1974年、まだミキサーもなく、ターンテーブル2台はあるが1曲終わるごとに変える。

この言葉が出始めたのがイギリスの音楽シーンで1960年代後期のこと。僕は当時購読していたイギリスの「ブルーズ・アンド・ソウル」誌、「ブラック・ミュージック」誌でしばしば特集が組まれてその存在を知った。ロンドンでソウルのレコードを売っていたレコード店主で音楽評論家としてブルーズ・アンド・ソウルに毎号コラムを書いていたデイヴ・ゴッディンという人物が使い始めた。

1972年~73年くらいだと日本では「サザン・ソウル」(南部のソウル・ミュージック)が一部マニアで注目されるようになっていたが、「ノーザン・ソウル」はそれほどでもなく、なぜイギリスではこれが話題になっているのかものすごく興味を持った。

「ノーザン・ソウル」と一口にいったときに、アメリカで使う場合とイギリスで使う場合、若干ニュアンスがちがうので説明が必要だ。

一般的に「サザン・ソウル」(南部のソウル・ミュージック)という場合、アメリカ・メンフィス近辺のスタックスやハイ、ゴールド・ワックス、マラコ、マスル・ショールズなどのアメリカ南部のレーベルからでてきたソウル音楽を言う。一方、デトロイト、シカゴなど北部から出てきたソウルが「ノーザン・ソウル」だ。モータウン、チェスやその地域の多くのインディ・レーベルがそれにあたる。ただアメリカのソウル・ミュージック・シーンでは、「サザン・ソウル」「ノーザン・ソウル」という言い方はあまりしない。

一方、イギリスではこの「ノーザン・ソウル」と言う言葉が1970年代になってから急速に広がりをみせた。イギリスではアメリカの南部、北部のソウルをしっかり分けて捉えるようになったためだ。こういう気質は日本とイギリスはよく似ている。

そして、イギリスでは「サザン・ソウル」よりなぜか「ノーザン・ソウル」のほうが人気が高い。日本はしいていえば、「サザン・ソウル」のほうが若干人気が高いような気がする。おそらく、「ノーザン・ソウル」のほうがよりダンサブルで踊り易いからだ。クラブ・ミュージック、ディスコ・ミュージック、ダンス・ミュージックとして「ノーザン・ソウル」がイギリス北部のディスコ、クラブで人気を集めた。

こうしてロンドンより北のマンチェスターやタンストールなどの街にあるクラブで流行り出したモータウン系のソウル・ミュージックなどを指して「ノーザン・ソウル」と呼ぶようになる。つまり、イギリスの北部の街で人気となったソウル・ミュージックという意味だ。ここがややこしいのだ。イギリス北部(ノーザン)で人気を集めたアメリカの北部(ノーザン)のソウル=モータウンを中心にしたチェスやその他のインディものソウルなどがそれらすべてを含めて広義の「ノーザン・ソウル」だ。イギリスでの「ノーザン・ソウル」シーンでは必ずしもアメリカ北部のソウル・レコードばかりだけかけるということでもない。ニューヨークやロスなどの作品でも、ダンサブルで無名であればよかった。

■1960年代後期から人気に

人気DJ。

イギリスでの「ノーザン・ソウル」の隆盛の仕掛け人となったのは前述のデイヴ・ゴッディングだが、その後、ランカシャーにある「ウィゲン・カシーノ」、同じランカシャーのブラックプールにある「ブラックプール・メッカ」、「ストーク」などのクラブがノーザン・ソウル・シーンのメッカとなった。特にウィゲン・カシーノは、ノーザン・ソウル・シーンの中心地としてイギリス各地から多くの客を集めるようになり、カシーノ・クラシックスというレーベルも始めるほどになる。本映画『ノーザン・ソウル』でもウィゲン・カシーノのシーンが一瞬でてくる。

このウィゲン・カシーノのレギュラーDJだったのがイアン・レヴィンで、後にデトロイトのシンガーをディスコ調にしてプロデュースするようになる人物。ハイエナジーっぽいサウンドでソウル・シンガーを料理するプロデューサーだ。他にサイモン・スザーン(DJからプロデューサーに転じ、シャラマーのデビュー作をてがける)らが積極的に「ノーザン・ソウル」ものを紹介し、「ノーザン・ソウル・シーン」からスターDJが生まれ現象も拡大していく。

イギリスでの「ノーザン・ソウル」は、モータウンだけでなく、チェス/チェッカーや、デトロイトのインディ・レーベル、また場所は問わずサウンドだけでもそれに似たサウンドならそのジャンルとして捉えられた。60年代風モータウンの曲だと、「ノーザン・ソウル」ものとして捉えられたようだ。

そして60年代後期に起こり始めたこれらの「ノーザン・ソウル・シーン」を当初支えたのは、60年代中期に全盛だったモッズだったという。

1970年代からイギリスでいう「ノーザン・ソウル」と純粋にアメリカの北部のソウル・ミュージック(モータウン、チェスなど)を指す「ノーザン・ソウル」と、ニュアンスの違いがなかなか理解しづらいが、今回の映画の舞台となったのは前者。

日本でもここ数年で、イギリスでの「ノーザン・ソウル」の盛り上がりを受けて、DJイヴェントなどが盛んにおこなわれているようだ。

「サザン・ソウル」が泥臭くアーシーなサウンド、歌唱が特徴であるのに対し「ノーザン」は、都会的に洗練されていてポップ調であることが特徴。そして、DJたちはヒットチャートで上位に入ったソウル・ヒットというよりむしろ珍しいシングル盤を競うように探し、かけていた。

しばらく前に、「ノーザン・ソウル」の隠れた名曲のシングルがもっとも高い値段で取引きされたというニュースが伝わった。死去したフランク・ウィルソンの「ドゥ・アイ・ラヴ・ユー」だ。

フランク・ウィルソン~モータウン・プロデューサー、死去

2012年10月05日

http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11371041959.html

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ノーザン・ソウルについて

「ノーザン・ソウル」とは~フローレッツ・ライヴから(パート2)

2012年11月16日(金)

https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11404710578.html

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■公開情報

『ノーザン・ソウル』

2019年2月9日(土)より、新宿シネマカリテ、神戸・元町映画館ほかにて劇場公開

制作総指揮:デビー・グレイ

監督・脚本:エレイン・コンスタンティン

出演:エリオット・ジェームズ・ラングリッジ、ジョシュ・ホワイトハウス、スティーブ・クーガンほか

原題:Northern Soul/2014年/イギリス/102分/カラー/ビスタ/DCP/日本語字幕:升本直子/字幕監修:NIGHT FOX CLUB

協力:After School Cinema Club

宣伝協力:VALERIA

配給:SPACE SHOWER FILMS

(c)2014 Stubborn Heart Films ( Heart Of Soul Productions) Limited All Rights Reserved.

公式サイト:northernsoul-film.com

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CD、DVD

サウンドトラック Northern Soul CD2枚組+1 DVD (Interview)

https://goo.gl/6A5d8t

サウンドトラック1枚もの

https://goo.gl/v5FkcQ

Northern Soul [Blue-ray](世界共通リージョン)(字幕・英語)

https://goo.gl/Sw8dZG

ENT>MOVIE>Nothern Soul

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